麻雀の大会には、各プロ団体のタイトル戦や企業がスポンサーに付いたものから、街の雀荘の月例大会までさまざまな規模のものが存在します。
麻雀のプレイ人口が増えていき、麻雀を楽しむためのツールが多様化していけば、その分いろいろな大会が生まれることになるのは、ある意味自然なことといえるでしょう。
そんな大会のひとつに、「にじさんじ麻雀杯」と呼ばれるものがあります。
今回は、にじさんじ麻雀杯の概要やルール・試聴方法などについて、解説します。
にじさんじ麻雀杯という名前を聞いたことがあり、なんとなく興味をもっている方は、ぜひ参考にしてください。
にじさんじ麻雀杯とは?

にじさんじ麻雀杯とは、端的にいえば「Vtuber同士の麻雀大会」です。
2020年からスタートし、2025年で6年目を迎える比較的歴史の新しい大会で、第1回目は「にじさんじ最強雀士決定戦」という名前で開催されました。
Vtuber同士の大会なので実際の麻雀卓が用いられるわけではなく、大会は麻雀ゲームの「雀魂」上で行われます。
いわゆるVtuberの「中の人」にはプロ並の腕をもつ人も多く、プロ同士の大会に勝るとも劣らない熱戦を繰り広げています。
回数を重ねるごとに、登録者数の多いVtuberも多数参加するようになったことで、多くの人の興味を引くようになってきました。
2023大会、2024大会と連続で役満が飛び出すなど見どころもたくさんです。
麻雀とVtuberという異色の組み合わせによって生まれた、これまでにない麻雀大会、それが「にじさんじ麻雀杯」です。
にじさんじ麻雀杯2025のルール

にじさんじ麻雀杯2025は、1/11~1/13で開催されていたため、今年はすでに終了してしまっています。
ただ、にじさんじ公式YouTubeチャンネルに大会動画のアーカイブが残されているので、今からでも視聴することは可能です。
これから動画を視聴する方のために、にじさんじ麻雀杯2025の対局ルールを以下に簡単にまとめておきましょう。
- トーナメント戦で1卓4人でグループ分け(グループ分けは抽選で決定)
- グループ予選は100人での東風戦。全25卓で行われ、各卓1位の25人と、2位以下の中から最終的な素点が高い7人の計32人が決勝トーナメント進出
- 決勝トーナメント1回戦は32人の東風戦
- 準決勝は16人の半荘戦。全4卓で行われ、各卓1位の計4人が決勝進出
- 決勝戦は半荘2回戦。素点合計で順位を決定
にじさんじ麻雀杯2025の参加者

にじさんじ麻雀杯2025の参加者は、ピッタリ100人です。
予選を25卓に分けて行っているので、予選卓で対戦した4人ごとに参加者を表でまとめました。
予選A卓 | 緑仙 | 魁星 | 赤城ウェン | ソフィア・ヴァレンタイン |
予選B卓 | 白雪巴 | シェリン・バーガンディ | 綺沙良 | ミン・スゥーハ |
予選C卓 | 四季凪アキラ | 矢車りね | 夜見れな | 叶 |
予選D卓 | 雪城眞尋 | 天宮こころ | 山神カルタ | セフィナ |
予選E卓 | エクス・アルビオ | 魔使マオ | エリーラ・ペンドラ | レオス・ヴィンセント |
予選F卓 | 風楽奏斗 | 三枝明那 | 鏑木ろこ | フミ |
予選G卓 | 神田笑一 | ライラ・アルストロエメリア | 海妹四葉 | 星導ショウ |
予選H卓 | ルイス・キャミー | 渡会雲雀 | 奈羅花 | 鷹宮リオン |
予選I卓 | セラフ・ダズルガーデン | 渋谷ハジメ | 栞葉るり | 葉加瀬冬雪 |
予選J卓 | 町田ちま | 七瀬すず菜 | 先斗寧 | 珠乃井ナナ |
予選K卓 | アルス・アルマル | 小柳ロウ | エリー・コニファー | オリバー・エバンス |
予選L卓 | 葉山舞鈴 | でびでび・でびる | ベルモンド・バンデラス | 長尾景 |
予選M卓 | 社築 | 早瀬走 | える | 榊ネス |
予選N卓 | 家長むぎ | ミラン・ケストレル | ルンルン | 石神のぞみ |
予選O卓 | 伊波ライ | えま★おうがすと | 佐伯イッテツ | 緋八マナ |
予選P卓 | 桜凛月 | 小野町春香 | オ・ジユ | 文野環 |
予選Q卓 | 舞元啓介 | 叢雲カゲツ | 司賀りこ | 弦月藤士郎 |
予選R卓 | 愛園愛美 | 椎名唯華 | 轟京子 | 東堂コハク |
予選S卓 | デレム・カド | 森中花咲 | ガオン | フレン・E・ルスタリオ |
予選T卓 | 立伝都々 | 虎姫コトカ | ハナ・マキア | 本間ひまわり |
予選U卓 | 空星きらめ | 剣持刀也 | ローレン・イロアス | ライ・ガリレイ |
予選V卓 | 獅子堂あかり | グウェル・オス・ガール | シスター・クレア | 梢桃音 |
予選W卓 | 星川サラ | 花畑チャイカ | 鈴木勝 | 北見遊征 |
予選X卓 | 倉持めると | マリア・マリオネット | イ・ロハ | 笹木咲 |
予選Y卓 | ジョー・カー | 樋口風 | 北小路ヒスイ | レイン・パターソン |
歴代のにじさんじ麻雀杯優勝者および役満賞受賞者
にじさんじ麻雀杯では大会を通じて優勝者を表彰するとともに、大会中に役満をアガったVtuberも表彰対象になります。
2020~2024の優勝者および役満賞受賞者を、表でまとめました。
優勝者 | 役満賞受賞者 | |
2020年 | 剣持刀也 | なし |
2021年 | 渋谷ハジメ | なし |
2022年 | 三枝明那 | なし |
2023年 | 空星きらめ | 物述有栖 |
2024年 | 緑仙 | 物述有栖 |
2024年のにじさんじ麻雀杯がプチ炎上した理由

麻雀に限らず何かしらの大会は、規模が大きくなればなるほど炎上の可能性が高くなるものですが、にじさんじ麻雀杯もその例に漏れません。
実際に2024年のにじさんじ麻雀杯も、プチ炎上した件がいくつかあります。
ひとつは、にじさんじ麻雀杯の参加者と同じVtuberという立場で、大会中に同時配信をしていた白雪レイドが、対戦しているVtuberに対して誹謗中傷とも取れるような発言をした件です。
白雪レイドは個人としても麻雀配信を行っているVtuberであり、その配信スタイルには「麻雀の不条理に切れながらのおもしろおかしい配信」という特徴があります。
そのため、どうしても強い言葉遣いになるケースが多いのですが、他のVtuberを応援しているファンの中には、そのことを知らない人も多々います。
その結果、「白雪レイドが対戦しているVtuberに対して酷いことをいっている」という話につながり、プチ炎上したというわけです。
また、決勝戦まで勝ち進んだ倉持めるとの「条件満たさずのツモ」も、プチ炎上につながりました。
一般的に麻雀の大会では、局が残り少なくなっている中では、自分の着順アップや優勝の目を残すような高いアガり以外はアガらない、といった暗黙のルールがあります。
しかし、倉持めるとはつい最近麻雀を覚えたばかりのライト勢であり、そのようなルールを知る由もありません。
そんな中で、対局が終盤に差し掛かるころに安い手をツモアガったことが、プチ炎上につながったわけです。
にじさんじ麻雀杯はカジュアルな大会なので、どのように打つのも選手の自由ではありますが、普段麻雀大会を見慣れているような視聴者が多くいたことが、プチ炎上につながったと考えられます。
にじさんじ麻雀杯の視聴がおすすめな人
にじさんじ麻雀杯に限らず、麻雀ではさまざまな大会が配信されており、それらのすべてを視聴することは現実的には不可能です。
そこで、麻雀の大会の中でもとくににじさんじ麻雀杯の視聴がおすすめな人の特徴を、以下で紹介しましょう。
推しのVtuberがいる人
プロの麻雀対局配信を見る人は、麻雀自体が好きな人も多いですが、とくに好きな麻雀プロがいる人も多いと思います。
たとえばMリーグなら、多井隆晴プロや堀慎吾プロ、伊達朱里紗プロなどが好きで見ている人もいるのではないでしょうか。
同様に、推しのVtuberがいてにじさんじ麻雀杯に参加しているのであれば、にじさんじ麻雀杯の視聴はおすすめです。
プロ以外の対局を観てみたい人
竹書房が主催している麻雀最強戦のように、一般人の方でも予選から参加できるような大会でない限りは、配信対局で打っているのは基本的に麻雀プロです。
そのため、「麻雀大会の配信を見る=プロ同士の対局を見る」というのが一般的といえます。
もちろん、プロ同士の対局には技術が詰まっていますし、自分のレベルでは思いつけないような打ち回しも多々あるので、見る価値は十分にあります。
しかし、プロ以外の対局を見ることで、ある意味で「親近感」のようなものを感じられる場合もあるでしょう。
にじさんじ麻雀杯は、そのような機会を提供できる貴重な大会のひとつです。
エンタメ性の強い大会に興味がある人
麻雀の大会は、勝利することでタイトルを獲得できたり、勝ち上がることで来年のトーナメントをよりよい条件で迎えられたりするため、参加者全員が真剣です。
もちろん、にじさんじ麻雀杯でも参加者同士は真剣に麻雀を打っていますが、「真剣」が意味する方向性が一般的な麻雀大会とは少し異なることは間違いありません。
なぜなら、にじさんじ麻雀杯はより「エンタメ色の強い麻雀大会」だからです。
「大会」というよりも「お祭り」を楽しみたい人にとっては、にじさんじ麻雀杯はピッタリといえます。
麻雀を始めて間もない人
先ほども少し触れましたが、にじさんじ麻雀杯2024で決勝卓にまで勝ち進んだ「倉持めると」は、麻雀歴の長いベテランではありません。
むしろ、にじさんじ麻雀杯に出場するためについ最近麻雀を覚えたばかりのライト勢・エンジョイ勢です。
麻雀プロが過半数を占める一般的な麻雀大会とは異なり、麻雀を始めたばかりの人が多くを占める大会、それがにじさんじ麻雀杯です。
麻雀歴が浅い人が多くの人の応援を背負いながら配信で対局しているのを見れば、自分も一緒に麻雀を頑張ろうという気持ちが湧き上がってくるでしょう。
にじさんじ麻雀杯は、麻雀を始めて間もない人のモチベーションアップにピッタリの麻雀大会ともいえます。
いろいろなVtuberを知りたい人
にじさんじ麻雀杯2025には、総勢100人ものVtuberが参加したため、Vtuberu界隈に詳しい人でも初めて名前を聞くようなVtuberも数多くいたはずです。
Vtuber界隈は入れ替わりが激しい界隈でもあるので、多くのVtuberをインプットしたとしても、次から次へと新しいVtuberが出てきて世代交代が行われていきます。
にじさんじ麻雀杯は、まだ自分が知らないVtuberを知るためにピッタリの機会でもあるといえるでしょう。
麻雀のプレイスタイルを見ていれば、そのVtuberの性格や方向性もある程度わかります。
自分の新たな推しVtuberを見つけるために、にじさんじ麻雀杯を最大限に活用するのがおすすめです。
にじさんじ麻雀杯の視聴方法
にじさんじ麻雀杯は、開催時期にはにじさんじ公式YouTubeチャンネルで生配信が行われているので、そちらを視聴しましょう。
現在は大会の開催期間ではないので生配信は行われていませんが、にじさんじ公式YouTubeチャンネルに大会動画のアーカイブが残されているので、視聴することができます。
現時点では、2025年度のものも含めて過去の大会動画はすべて視聴することが可能なので、興味がある方は試聴してみるのがおすすめです。
にじさんじ麻雀杯は2026年も開催される?
2025年8月時点では、にじさんじ麻雀杯2026に関する情報は何も発表されていません。
ただし、にじさんじ麻雀杯は「にじさんじ最強雀士決定戦」としてスタートした2020年から、毎年欠かさずに開催されています。
そのため、何事もなければ2026年も開催されると考えるのが筋でしょう。
にじさんじ麻雀杯は、舞元啓介さんとルイス・キャミーさんの共同主催で開かれている大会です。
にじさんじ麻雀杯2026に関する情報が気になる方は、彼らのSNSをフォローして何らかの情報が発信されるのを待っておくのがおすすめです。
回を重ねるごとに規模が大きくなっている大会なので、2026年の大会はどれくらいの規模になるのか、今から楽しみですね。
にじさんじ麻雀杯で「観る雀」を楽しもう
にじさんじ麻雀杯はVtuber同士による麻雀大会で、2020年から毎年欠かさずに開催されています。
最近麻雀に触れ始めた層には、麻雀を自分で打つのと同様に、応援している「推し」が麻雀を打っているのを応援することを楽しいと思う人が一定数います。
麻雀というゲームで考えると違和感があるかもしれませんが、これは野球やサッカーといったスポーツの中継を見て応援するのと、何ら変わりはありません。
麻雀業界に革新の波が押し寄せる中で、Mリーグの開幕やにじさんじ麻雀杯をはじめとするエンタメ要素の強い麻雀大会の台頭など、麻雀を取り巻く環境も大きく変化しています。
これまであまり麻雀の配信を見てこなかった人も、にじさんじ麻雀杯をきっかけに「観る雀」を楽しんでみるのはいかがでしょうか。